リチャードソンジリスを飼うことになったらまずはケージを選びましょう。
ケージを置ける場所により限度があるかと思いますが、基本的には活発な生き物のため、ある程度の大きさが必要です。
昼間は家にいて、頻繁に部屋の中を散歩させる予定でしたらそこまでサイズはいらないかと思われがちですが、散歩をさせてあげられるだけ慣れるまでには時間が掛かります。
慣れるまでの期間も考慮するとやはりある程度のサイズは確保しておいていいでしょう。
ちなみに我が家ではSANKO パンテオン ホワイト WH9045、幅96センチ/奥行き45センチ/高さ51センチのものを使用しています。
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ケージを選ぶ前に
ケージを選ぶ前に、どんな飼育器具・遊具などを入れる予定かを考えておきましょう。
回し車を入れるとなれば回し車のサイズに伴い、必然的に高さも広さも必要になってきます。
リチャードソンジリスの大きさに見合う回し車となると最低でも直径25センチ以上は必要になるでしょう。
また、トイレは置くのか、巣箱はどの程度の大きさのものを置く予定か、などなど、ざっくりとでもいいので設置する予定のものの大きさを把握し、ケージ内レイアウトは考えておいた方がいいでしょう。

我が家のケージを一例とすると、上記パンテオンに直径30センチの回し車と巣箱、遊具としての木製の筒を入れています。
トイレは設置していませんが、右側の奥まったスペースをトイレとして本人たちは利用しています。
少しゆったりとした形にしていますが、それでもリチャードソンジリス本人達からすれば物足りないぐらいでしょう。
高さは写真のように回し車を入れても余裕があるようにしましょう。
回し車の上によじ登って脱出してしまう危険性があります。
必ずしもこのようなケージ・レイアウトにしなければならないわけではありません。
既製品でサイズと価格のバランスがよいケージを選んだ結果このような形に落ち着きました。
また、ケージを選ぶ際には通気性・保温性の両面をどのように確保するかも重要になります。
通気性が悪ければ梅雨や夏場の衛生管理が問題になりますし、通気性が良すぎても保温性を犠牲にするため冬場は冷える、などなど。
どちらも確保するのはなかなか難しいかと思います。
このことも念頭に入れてケージの種類も見ていきましょう。
ケージの種類選定
ケージの種類は大きく分けて4種類ほどに分類できます。
プラケージ・ガラス(水槽)・アクリル・金網に分類されます。
各種類ごとの特徴は以下の通りです。
プラケージ
コスパ ☆☆☆☆☆
おすすめ度 ✖
虫かごとしてよく使われます。他のケージに比べて安価ですが、その分耐久力にも難ありです。
リチャードソンジリスを飼育するケージとしては不向きでしょう。
爪や歯で傷もつきやすく、細かい傷に細菌も繁殖しやすいため衛生的ではありません。
ガラスケージ(水槽)
コスパ ☆☆☆
おすすめ度 ☆☆☆
いわゆる水槽の形が多く存在しますが、最近では爬虫類用のケージなども多く存在するため、機能性もよくなってきています。
後述するアクリルケージに比べて安価です。
金網とガラスを組み合わせたケージも多数存在するため、選ばれることが多いでしょう。
アクリルケージ
コスパ ☆
おすすめ度 ☆☆☆☆
プラケージに比べて傷がつきにくく、保温性にも優れています。
ただし・・・ほとんどリチャードソンジリス用の既製品が存在しません。
基本的にはオーダーメイドになると考えていいでしょう。
そのためお値段も10万円を超えることもあります。
オーダーメイドになればあらゆる要望も予算が許す限り詰め込むことができます。要望次第では壁面に回し車や給水器などを取り付けられるようにもなります。
そしてなによりもなんだかオシャレです(笑)
金網ケージ
コスパ ☆☆☆☆
おすすめ度 ☆☆
安価な製品が多く、通気性も優れています。
ただし、リチャードソンジリスの場合は金網をかじることが多々あるため、彼らの健康を考えると最適なケージと呼ぶには少々躊躇います。
かじらないように工夫をし、通気性の良さによる保温性をカバーできれば問題はなさそうですが、金網は錆が生じることと、メッキ処理が施されているとかじることで体内に取り込まれる危険性もあります。
また、金網の場合はハシゴのようにしてよじ登ることもあります。
落ちて事故につながることもある、ということも念頭に置いておきましょう。
また、給水器や回し車を設置しやすいということは大きなメリットになります。
例外として
自作ケージ
アクリル板などを使って自分で作ることも可能ですが、アクリル板は加工も容易とは言えず、各種の加工道具を揃える必要が出てきます。
私自身、過去に自作アクリルケージを使用していましたが、別記事にて紹介しようと思います。
衣類ケース
他にも衣類ケースを使ってケージとしている場合もあります。
衣類ケースをそのまま使用とはいかず、ある程度は手を加える必要があるため手間はかかりますが、オリジナリティ溢れるものとなるでしょう。
ただし、生き物を飼育することを想定していないことは明らかです。
あらゆる事態を想定したうえで使用しましょう。
決してオススメしているわけではないのであしからず。
ケージを選ぶ際の注意点
ケージを選ぶポイントとして、上記ケージの種類意外にも注意すべき点がいくつかあります。
・ケージの底が金網でないこと
・開口部が大きいこと
・高低差が大きくないこと
ケージの底が金網でないこと
ケージの底が金網ではない方がいいでしょう。
底の部分が金網の場合、爪が引っかかってしまったりと事故の原因に繋がります。
どうしても底が金網のケージを使用する場合は床板やすのこ、牧草などを敷き詰めてあげましょう。
開口部が大きいこと
開口部、いわゆる扉や天板は広い方がいいでしょう。
飼育設備を出し入れしたり、掃除をする際の手間が格段に違います。
また、両手で生体を保持した状態でケージから出し入れしやすいため、不慮の事故防止にも繋がります。
高低差が大きくないこと
リチャードソンジリスは樹上性ではないため、高いところから飛び降りるなどの行為は苦手です。
特にチンチラを飼育することを想定しているようなケージだとあえて飛び降りやすくしているような作りとなるため、リチャードソンジリスを飼育する場合は不向きであることが多いです。
事故の起きにくいケージを選択することも飼育者としての責務でしょう。
最後に
どのようなケージを選ぶにしろ必ず一長一短存在します。
正直に言えば、オススメは存在するけど、最終的にはお財布やスペースの事情次第で好きな物にすればいいと思っています。
ただし、最低限の広さと高さ、そして注意点をおさえておきましょう。